グラフィックボードの熱暴走を解消!グリス塗り直し・分解・クリーニング完全ガイド

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グラフィックボードが異常に熱を持っている、ゲーム中に急にフリーズする、ファンの異音がする——こうした症状はグラフィックボードの熱暴走が原因であることが多いです。

熱暴走の主な原因のひとつがグリスの劣化です。グリスはGPUチップとヒートシンクの間に塗られており、熱を効率よく伝える役割を持ちます。しかし時間が経つにつれて乾燥・硬化し、冷却性能が大幅に低下します。

この記事では、グラフィックボードの分解・クリーニング・グリス塗り直しの手順を画像20枚で丁寧に解説します。

グリス塗り直しが必要な症状とメリット

以下のような症状が出ている場合は、グリスの劣化が原因である可能性が高いです。

・GPU温度がアイドル時でも高い(60度以上)
・ゲーム中にフリーズや強制終了が起きる
・ファンが常に全開で回っている
・パフォーマンスが明らかに落ちてきた

一般的にGPUグリスは3〜5年に1回の塗り直しが推奨されています。高価な冷却パーツを後付けするよりも、まずグリスを塗り直すことで大幅な改善が見込めます。

分解前に必ず確認すること

グラフィックボードの多くは、分解するために保証封印シールを剥がす必要があります。このシールを破るとメーカー保証が無効になることがあるため、保証期間が残っている場合はリスクを十分に理解した上で作業してください。

また、作業中に万が一のトラブルが起きた場合に備えて、パソコン内の重要なデータを事前にバックアップしておくことをおすすめします。

グリス塗り直しに必要なもの

作業を始める前に以下のものを用意してください。

プラスドライバー(ネジのサイズに合ったもの)
グリスクリーナー(古いグリスの拭き取りに使用)
新しいグリス(電気絶縁タイプを選ぶこと。ARCTIC MX-4やThermal Grizzly Kryonautが人気)
柔らかい毛の歯ブラシ(ホコリ除去用)
エレクトリッククリーナー(頑固な汚れの除去)
綿棒・クロス(拭き取り用)

⚠️ グリスは電気絶縁タイプ(シリコングリス系)を必ず選んでください。電気伝導性のあるグリスが基板にはみ出すと故障の原因になります。

グラフィックボードの分解手順

グラフィックボードはおおむね「基板」「ヒートシンク」「冷却ファン」の3つのパーツで構成されています。今回はASUS製のGTX 1060を例に進めます。型番によってネジの位置などは異なりますが、大まかな流れは共通です。

1. 基板面の4か所のネジを外します。

2. ネジのうち1か所に保証封印シールが貼ってある場合があります。

3. カッターナイフの先などでシールを慎重に剥がしてからネジを外します。基板とヒートシンクを繋いでいるネジをすべて外したら、ゆっくり引き離します。グリスが固着している場合は少し力が必要ですが、ケーブルを引きちぎらないよう注意してください。

4. 基板とヒートシンクを引き離す際のポイントです。力を入れすぎてケーブルをちぎらないよう慎重に行ってください。

基板・チップの清掃とグリスの拭き取り

分解すると、GPUグリスが熱で溶けてはみ出していたり、ホコリやタバコのヤニが基板にこびりついていることがあります。これらをしっかり除去しましょう。

1. 古いGPUグリスはグリスクリーナーを使って丁寧に拭き取ります。

2. 基板やチップにこびりついたホコリは、柔らかい毛の歯ブラシで優しく磨きましょう。

3. なかなか取れない汚れはエレクトリッククリーナーを綿棒に吹き付けてから磨くとほとんどの汚れを除去できます。

4. 金属端子部分もエレクトリッククリーナーで同様にクリーニングできます。

クリーニング後の状態です。基板の汚れや固まったグリスをきれいに除去できました。

ヒートシンク・ファンの清掃

ヒートシンクとファンの裏側も清掃します。グラフィックボードによって固定方法は異なりますが、いずれかにネジがありますので外してカバーを分離させます。

カバーを外すとファンの裏側にヤニを含んだホコリがこびりついているのが確認できます。

ヒートシンクの細かいフィンの間にもホコリが大量に付着しています。これだけの汚れが溜まっていると冷却性能がかなり落ちています。

歯ブラシ・エレクトリッククリーナー・クロスを使って汚れをしっかり除去しましょう。

ファンの裏側もきれいに磨きましょう。清掃が完了したら、ヒートシンク・カバー・ファンを組み直します。

グリスを塗り直す

いよいよグリスの塗り直しです。グリスは少なすぎると冷却が不十分になり、多すぎると基板にはみ出して故障の原因になります。

ヘラを使ってGPUチップの接触面に0.5mm程度の薄さで均一に塗り広げてください。「米粒1〜2粒分を中央に置いてヒートシンクで押し広げる方法」も一般的です。

グラフィックボードを組み直す

1. FANのコネクターを先に接続してから、基板とヒートシンクを慎重に重ね合わせます。ネジ穴がしっかり合うように確認してください。コネクターは先に接続しておかないと後から接続するのが困難です。

2. ネジは締め付ける力を均等にするため、対角線の順番で締めていきましょう。

組み直し完了です。クリーニング前と比べて見違えるほどきれいになりました。

作業後はGPU温度を確認しよう

グラフィックボードをパソコンに取り付けて起動したら、GPU温度を確認して作業前と比較してみましょう。無料の「HWMonitor」や「GPU-Z」を使うとGPU温度をリアルタイムで確認できます。グリスを正しく塗り直せていれば、温度が数度〜10度以上改善するケースも多くあります。

まとめ

グラフィックボードのグリス塗り直しは、コストをかけずに冷却性能を大幅に回復できる効果的な方法です。GPUグリスは3〜5年に1回の塗り直しが推奨されているため、熱暴走の症状がなくても定期的なメンテナンスとして試してみてください。

作業の際は保証シールの扱いに注意し、グリスは電気絶縁タイプを使用すること、少量を均一に塗ることの2点を必ず守って作業してください。

また、グリスを塗り直してもFPSのカクつきが改善しない場合は、グラフィックドライバーが古い可能性もあります。NVIDIAやAMDの公式サイトから最新ドライバーをインストールすることも合わせて確認してみてください。

よくある質問

グリスの塗り直しでGPU温度はどれくらい下がりますか?

グリスが劣化している場合、塗り直すことで10〜20℃程度の温度低下が見込める場合があります。劣化具合や環境によって効果は異なりますが、アイドル時60℃以上になっている場合は塗り替えを検討してみてください。

グリスはどれくらいの頻度で塗り直す必要がありますか?

一般的にGPUグリスは3〜5年に1回の塗り直しが推奨されています。購入から3年以上経過してGPU温度の上昇やゲーム中のフリーズが増えてきたら、グリス劣化のサインかもしれません。

グリスを塗り直すとメーカー保証は失われますか?

グラフィックボードの多くは分解する際に保証封印シールを剥がす必要があり、その場合はメーカー保証が無効になることがあります。保証期間中の場合はリスクを十分に理解した上で作業してください。

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